タップたて作業の廃止
セルフタッピンねじに変更することにより、めねじを切る作業が必要なくなり、下穴をあけるだけでねじ締めが可能になります。アルミダイキャスト、マグネシウム合金、ハイテン100材など、これまでセルフタッピングが難しかった材料でも、専用に開発されたねじ(アルミタイト、マグタイト、パワータイトなど)を使用すれば可能になります。
インサートナットの廃止
樹脂のワークでは、割れ、ねじ空転、ゆるみなどの問題から、インサートナットを使用される場面が多くみられますが、これらの問題に対策を施したねじ(エンプラタイト、Pタイト、ギザタイトなど)を使用することにより、廃止することが可能な場合があります。また、ねじ締めに関しても、きめ細やかなトルク管理(KXドライバ、NXドライバなど)を行うことにより、ワーク破壊を減少できます。
ウエルドナット(ナット溶接作業)の廃止
薄板鋼板に対する締結では、ねじのかかりの問題からナットを溶接する必要がありました。薄板用ねじ(ラミタイトなど)を使用すれば、板厚0.35mm以上であれば廃止できる場合があります。
ねじの種類の削減
ねじの種類を削減することにより、管理費用の節約や、1本あたりの単価削減が図れます。樹脂部分、金属部分の両方に締結することができるねじ(Bタイト、マルチタイトなど)もありますし、樹脂、金属両方を同じトルクで締めることができるねじ(マルチタイトなど)を使用することにより、ドライバの削減やミスの減少が可能です。
セムス(座金組込みねじ)
別工程で平座金やばね座金を取りつけている場合には、座金組込みねじを使用することにより作業時間の短縮がはかれます。また、特殊形状の頭部をもつねじ(カップスクリューなど)で代用可能な場合には、さらにコストダウンが可能です。
ねじロック剤
ねじの緩み止めのために、ねじロック剤を別工程で使用されている場合には、あらかじめねじにゆるみ防止剤を塗布したねじ(NKグリップ、ソフトロック、ロングロックなど)を使用すれば、作業時間の短縮がはかれます。また、ゆるみ止め効果の高いねじ(パワータイト、フィットタイト、ギザタイトなど)に置き換えることができれば、さらにコストダウンが可能です。